僕たち、本当に似ているね

 空色と深緑のリボンをした二羽のフクロウ。言葉なく見つめ合う姿に、似ているようで違う温かな関係が重なる。


壁の前の小さな棚の上に、
二羽のフクロウの置物が並んで立っている。
少しだけお互いに顔を向けて、
目は合っていないけれど
心はもう通じ合っているような表情だ。

左のフクロウは空色の蝶ネクタイ、
右のフクロウは深緑のリボンを付けている。
少し違うけれど、とてもよく似ている。
言葉がなくても、
すべてを理解し合っているように見える。

この小さな置物はただのインテリアなのに、
なぜか心を動かされる。
誰かを思い出させるからだろうか。
似ているようで違う二人が
共に過ごしたあの日を思い出させるからだろうか。

時には喧嘩して、
時には黙って並んで座っていた。
でもいつも、隣にいた。
その日の風景が、この置物に宿っているようだ。

目線ひとつ、首の傾げ方ひとつにも、
静かな愛情が込められている。
派手ではないけれど、
だからこそ記憶に残る。
並んだ二羽のフクロウは、
まるで長年連れ添った夫婦のようだ。

この写真を見返すと、
自然と笑みがこぼれる。
こんな静けさに憧れる。
大きな言葉がなくても伝わる関係。
そんな存在になりたい。

今の時代、すべてがあっという間に過ぎていく。
人も、関係も、感情も。
だからこそ、こんな静かな瞬間が愛おしい。
フクロウたちのように、
小さくて静かなものがくれるぬくもりは、
ずっと心に残る。

今日は、この静かな写真がたくさんの言葉をくれる。
そしてふと、思う。
「僕たち、本当に似ているね。」

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