なぜ私たちはそこにいたのか

私たちは音楽と感情で繋がり、ステージの前で一つになった。叫び、跳ねながら、人生を心から歌った。

光が降り注ぎ、人々が叫んだ。
息を呑む情熱の瞬間。
そこはステージであり、私たちは一つになって揺れていた。

日常から離れるため、
孤独を感じないため、
ただ好きな曲のために来た人もいた。
理由は違っても、鼓動は同じだった。

目の前のパフォーマンスは
ただの音楽ではなかった。
それは私たちそれぞれの物語であり、
二度と訪れない「今」だった。

ステージの光が強くなるほど、
私たちは闇の中で踊った。
その闇は怖くなかった。
自由であり、目線でつながっていた。

共に叫び、共に跳び、
肩を寄せ合い、見知らぬ人と手を取った。
公演は終わったが、その温もりは残った。
体は振動を、心は震えを覚えている。
それは単なるイベントではなく、
人生の大切な「一場面」だった。

写真ではあの空気を感じられない。
だから私たちはまたステージに戻る。
再びその感情を感じるために。
再び生きていることを確かめるために。

音楽は音以上のもの。
記憶であり、感情であり、共有された告白。

あの夜、そこにいたあなたは
誰よりも本気で人生を歌っていた。

コメントを投稿